【中国の農村部で一般家庭にステイした話】
21世紀の先進国の大都市でトイレにバケツで水を汲んでいるマヨズです。
同じフロアの日本人の友人は洗濯機にバケツで水を汲んでいるそうです。
国際寮、のポンコツ具合には愛着が湧いて来ました。
それもまた良し。
さて、今回は
「中国の農村部・钦州の一般家庭にファームステイした体験記」
を書こうと思います。
◯钦州ってどこ?
◯何かあるの?
◯何しに行ったの?
と思う方が多いと思いますが、わたしもこの市の名前は初めて知りました。
【目次】
1. 钦州の位置
〜どこにあるのか?
〜アクセスは?
2. 何をしに钦州に向かったのか
3. 钦州という町
1. 钦州の位置
1.1 どこにあるのか?
钦州は広西チワン族自治区に属する市であり、
大まかに説明すると
中国とベトナムとの国境付近
に位置しています。
1.2 日本からのアクセスについて
钦州に住む女の子曰く、
「钦州は小さい町だから空港がない。南寧からは鉄道で移動しなければならないが、高鉄も止まらないので动车で向かうしかない。」
とのことでした。
なので移動ルートとしては
①関空 ー 南寧 (飛行機)
②南宁火车站 ー 钦州站
という風になります。
しかし!
関空 ー 南寧を結ぶ直行便は就航しておらず。
結果としての経路は以下の通りとなりました。
KIX 11:20 - CGO 13:55
②郑州 ー 南寧 (深圳航空)
CGO 17:45 - NNG 20:20
③南宁东 ー 钦州东
12:56 - 13:38 D3561
移動で2日使うことになりましたが、南寧市の街歩きもしたかったため結果オーライです。
2. 钦州へ向かった経緯
アクセスが悪く、大きい都市でもない钦州に向かった理由は1つでした。それは…
「農村部の一般家庭に泊まってみたい!!!」
2018年の夏、大学のプログラムで桂林で1ヶ月滞在したのですが、その際に親しくなった友人が钦州に住んでいたのです。
当初の予定は、広州入りする前に桂林で友人に会うことを想定していました。しかし、
「えっ、帰省していて桂林にはいないよ」
「钦州ってところなんだけど、マヨズ遊びに来る?泊めてあげるよ!」
とトントン拍子に話が進み。
気がついたら钦州の民家でステイする方向で話がまとまりました。
正直めちゃくちゃ興味深い。
学生寮とドミトリー等の宿しか泊まったことなんてないし、
ごくごく一般的な庶民が住む家でステイ経験が出来るならアクセスの悪さなんてどうってことない!!!
といった意気込みで、いざ钦州へと旅立ったのでした。
3. 钦州という地方都市
大きい都市ではないのにもかかわらず、鉄道駅は人でごった返していました。
中国について驚くところ:
人がめちゃくちゃ多い。
本当に人がどこにでもいるんですよね。
小さい町であっても大都市であってもしっかり人がたくさんいて、商店街なんかも活気があって。人の圧がすごい。
駅まで来てくれた友達と滴滴车行で呼んだタクシーで家まで。
伝統的な中国風家屋って感じで、外国人のわたしはめちゃくちゃ興奮しました。
家の周りはこんな感じ。
よくある中国の農村部に滞在するのは初めてで、ものすごく新鮮です。
ちょっと違う話になるのですが、
中国は電気バイク(电动车)がめちゃくちゃ普及しています。それは自転車扱いなのでノーヘルで乗れるとか。原付よりも小さいのに3人4人一緒に乗っています。
家庭用コンセントで充電でき、大学や職場の駐輪所にもコンセントが付いているので充電代は実質かからずに乗れます。
面白そうだなぁと思っていると、友人が
「マヨズ!街に行くよ〜」
と。
こうなりました。
アジア特有のバイクがうじゃうじゃ走ってるやつですね。
その一員になってるんです。
帰りは運転ね!
と言われて微妙な表情をする私です。
主な钦州の見どころです。
・钦州タワー
街の中心部付近に突然現れます。
タワーというか鼓楼に近いのか。
そこまで古くもないようです。
・マーケット
中国内陸部、地方都市の庶民的な生活を覗くことが出来て楽しかったです。
・カフェ
町の中心部は割と栄えており、洋風なカフェもありました。
水果茶。
ここでわたしの友達のかつてのクラスメイトたちと合流し、しばらくおしゃべり。
南方方言についての話も聞けて面白かった。
・老友粉
ここで出会ったお気に入りグルメです。
臭い。例えるなら博多ラーメンの臭さ。めちゃくちゃ美味しいんですよね。
中国の農村部では、何世帯もの人たちが集まって1つの大きな家に住むのが当たり前だそうです。
日本では1人暮らしや、親元から離れて新しい家庭で過ごすのが一般的です。
しかし私が泊まった家では
・友人
・兄2人
・兄の嫁
・その長男
・次女が昨日生まれて病院にいる →今後は一緒に住む
・両親
・お父さんの兄
・おばあちゃん
等、合わせて13人が暮らしているとのこと。
めちゃくちゃ多くない!?と言うと
別にこの辺では普通とのことでした。
完全に集団生活をしているのかと思えば、
3階建てのその家は家庭ごと(?)にフロアを使い分けているらしく、キッチン等の共用部分以外は場所の区別はあるそうでした。
日本人の目からは共同生活にしか見えませんが。笑
生まれてからずっと钦州で暮らしたという友人の母は、私と話して
「初めて外国人と話した」
と言っており、面白そうにしていたのも良かったです。
カルスト地形と呼ぶのでしょうか。
広西省特有の尖った山のこの風景が私はとても好きです。
観光地ではない中国内陸部で1日を過ごし、いつも通りの日常に混ぜてもらえる貴重な経験が出来ました。
カタコトの中国語を話す外国人がこの街にいるのは珍しいようで、たくさんの人の親切に触れました。
行ったことのない場所に行き
見たこともないものを見て
新しい人と出会い、価値観を広げることができるのは旅の醍醐味です。
旅人に優しい日本人でありたいなぁ。